先日竣工した民家風の新築住宅です。
施主から設計依頼をされた時のご要望は2点。
「現代のデザインも取り入れた民家風の住宅を建てたい。」
「源泉付きの土地なので露天風呂を造って欲しい。」
外国からのお客さまも多い施主さんにとっては、
日本文化の香りのするゲストハウスも兼ねての住宅のようです。
施主の石橋様のご了解を得ましたのでご紹介させて頂きます。
入っている置き家具もとても素敵です、是非ご覧ください。
ちなみに施工は能美市にある船山建設です。
■外観、アプローチ
・ 夜景の外観です。
外壁には杉板を貼りました。写真右にある木は隣地の桜の木。露天風呂から「お花見」が出来るようライトアップしました。
・車庫と門扉。
写真右にある門扉は蔵戸を利用したもの、施主様が持っていらした「こだわりの扉」です。
車が頭から突っ込んであるのはリビングから愛車の正面を眺めるためです。
■玄関
・ 玄関の戸を開けると廊下がまっすぐに延び、奥の階段、裏庭の緑まで見通せます。
床材はウォルナット無垢板、腰壁は杉板、共にオイルステイン塗装とし、壁は珪藻土を塗りました。
・ 階段、2階踊り場への廊下吹抜けです。
手摺は壁側に設け、廊下の狭さを解消しています。階段上にある障子窓から居間・食堂・台所を見降ろせます。
■居間・食堂・台所
・ 宙空を縦横に走る梁の下に居間・食堂・台所。
木部は漆塗りとオイルステイン塗りを使い分けています。中央に見える柱はなかなか見付からなかった8.5寸角の欅柱で漆塗りとしました。
冷暖房は床暖房、薪ストーブを設け、壁には家庭用エアコンを半埋め込みました。そして吹抜け天井にはプロペラ扇を取り付け暖かい空気の循環を図っています。
床材は床暖房対応のウォルナット無垢板貼り、壁は珪藻土、天井板は杉板です。
・ 食堂・台所は裏庭の緑に面しています。大きな開口部は木製で幅が約1.6mもある大きなもの。硝子はもちろんペア硝子でLow-E硝子を使っています。ここからの風が心地よい。
・ 居間のサイドボードには施主様が持っていらした「こだわりの船箪笥」を利用しました。
ここは落ち着いた空間が欲しかったので窓は腰壁のある窓にしました。
・ 中庭に面するティーコーナー。
左に見えるストーブは薪・ペレット両用のストーブ。
中庭への開口部は一枚が約1.6m幅の木製建具で、2枚を開けると約3mの大きな開口が得られます。中庭のウッドデッキとの一体感もグンと高まりますし、反対側にある食堂の大きな開口部から通り抜ける風はとても心地良いです。
奥のウィンドウには愛車の正面が見えます。
・ 中庭から見たリビング、ダイニングキッチンの夜景。
今回使用している照明器具は、温かみを感じるようほとんど演色度(色温度)2700~3000ケルビンのものを使っています。
■2階畳の間
・ 黒っぽい壁、天井でデザインした隠れ部屋的な8畳間です。
畳は半畳の縁なしとし、襖戸はモダンさが感じられるよう緑と白の一松模様を採用しました。
■寝室
・ 寝室の開口部には障子戸を用い、カーテン・ブラインド類の使用を避けました。
ベッドの床は畳敷き。施主さんが家具屋さんに造らせたものです。
■源泉風呂
・ 露天風呂です。
源泉を若干昇温させている100%源泉のお風呂です。
浴槽内部は滝が原石を貼り、浴槽縁は檜で造っています。源泉落とし口は御影石です。
・雪見を楽しめるよう オーニングも設けました。
オーニングは電動式で、出幅は自由に調整できます。これで雨の日でも雪の日でもゆっくりと温泉を楽しめます。
・ 露天風呂からみた内風呂です。
露天風呂にはここから出入りします。大きな開口は内部から露天風呂が、そしてお隣の桜を楽しめるようにとの思いからです。
・ 内風呂ももちろん「こだわりの源泉100%」
浴槽には源泉のみの給湯です。
床仕上げ材は滝が原石貼りとし床暖房を仕込みました。壁はモザイクタイル貼りとし、ボディーシャワー、テレビも設けました。
以上、ご紹介させて頂きました。