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一級建築士、野尻順滋の設計事務所

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町家等、歴史的建築物の改修① 「小松市錦窯展示館」

2015.08.14 未分類

■小松市錦窯展示館(2000年)

これは人間国宝三代徳田八十吉氏の生家だった町家を小松市が譲り受け、錦窯(絵付け窯)展示館として整備したものであり、昭和初期の”こまつ町家”が建ち並ぶ大文字町にある。

設計時に地元町内から「是非町家を残してほしい。」との強い要望もあり、通りに面した町家はほぼそのまま残し、後ろに展示館を増築した。増築に当たっては耐火建築物でという小松市の要望もありRC造とした。

 

「木造建築とRC造建築」、「伝統的建築と現代建築」という対峙する要素。これらを繋いだのは

① スケール感を合わすこと

② 日本空間をイメージさせる”軒の出”をアルミ庇で設け、”軒下空間”を演出したことである。

 

・通りに面した町家はそのままに。

ファサードにはこまつ町家をそのまま残しました。

01.外観 縮小W大 DSC_4945

02.町家部分 縮小W大 DSC_4912

 

・母屋(町家)を残し、RC造で展示館を増築

03.ロビーより 縮小W大 DSC_4915

04.展示室内部 縮小W大 DSC_4919

 

・木造建築(伝統的建築)とRC造建築(現代建築)

異なった両者をつなぐ手法としてアルミ庇を設けた。

これによりRC造の建築に日本建築の特徴のひとつである”軒下の空間”を演出し、日本建築との調和を図った。またこの庇は木造建築とのスケール感の調整役にも一役かっている。

仕上げは木造建築とも馴染みやすいコンクリート打放し仕上げとした。

06.中庭より 縮小W大 DSC_4923

05.中庭より 縮小W大 DSC_492007.中庭を 縮小W大 DSC_4928

 

・蔵の活用

こまつ町家の特徴のひとつである”蔵”にも屋根を伸ばし、展示室として利用している。

接続部の屋根はガラスのトップライト。

08.蔵との接続部分 縮小W大 DSC_4931

 

小松市立錦窯展示館
〒923-0931
石川県小松市大文字町95番地1
TEL 0761-23-2668

http://www.kcm.gr.jp/nishikigama/